●福井の冬の風物詩
雪が降る寒い日、ポッカポカのこたつに入りながら冷たい水ようかんを食べるのが幼い頃の楽しみでした。
今はケータイでゲームやYouTubeを楽しむお子さんたちが多いのかも知れませんが、僕が子供だった頃は断然、こたつの中でテレビを見ているか、テレビゲームでした。
そんな時は水ようかんが欠かせない存在でした。そうは言っても、いつでも食べられる訳ではないちょっと贅沢なおやつ、僕にとっての水ようかんはそんなイメージでした。
水ようかんの歴史をたどると、江戸時代の丁稚奉公に起源をとる説もあり、丁稚ようかんという呼び方もあったそうです。
滑らかな舌ざわりの水ようかんは、口の中に入れると一気に黒砂糖の優しい甘さが広がります。その瞬間、僕の記憶はあの頃にタイムスリップします。
様々な思い出が走馬灯のように駆けめぐる脳裏には、懐かしさと、切なさと、愛しさと・・・様々な感情が呼び起こされます。
成長の過程において、この季節になるといつも僕の側にいてくれた水ようかん、是非一度、福井県外の皆さんにも味わって頂きたいです。