●真心いっぱいの先輩
小さい頃僕がTVで見ていた歌謡界はとっても華やかで、いろんな歩みを経てその場所に辿り着いた歌手の皆さんの、キラキラした個性がTV画面から溢れていました。
プロ中のプロたちが、常に真剣勝負で、どなたも眩しく輝いていらっしゃる世界。
それが歌謡界なんだって、田舎の片隅で感じていました。
いつか僕もあんな世界で歌ってみたい。
そんな憧れは、とてもラッキーなことに現実になりました。
気がつけば幸せなことに20年以上も歌わせて頂けて、
勿論、どんな世界でも同じようにいいことばかりではありませんが、
それでも歌手を続けるっていいもんだよって、
たくさんの先輩方に教えて頂き、今の竹島宏がおります。
冠二郎さんも、心から尊敬する先輩でした。
「歌手は役者である。」
昔『歌謡サロン・演歌がええじゃん』にゲストでご出演下さった時、冠さん流の哲学を真剣な眼差しで語って下さいました。
楽屋にご挨拶に伺った時の冠さんの握手は、
とっても力強くて、
とってもあたたかくて。
冠さんの真心いっぱいでした。
冠二郎さんの訃報を先ほど知り、悲しくて全身の力が抜けてしまいそうですが、そんな時こそ、冠さんの「セイヤー!」を心の中で連呼しながら、前へ進むためのパワーを頂きたいと思います。
冠二郎さん、ありがとうございました。