今日は久しぶりにゆっくりの目覚めでした。
ライブ前はどうしても眠りが浅くなります。デビュー当時はそんなことはなかったけれど、年々その傾向が強くなっているようです。
昨晩は眠れて良かったと思ったのは、休息の必要性を細胞が実感したからなのでしょうか。
20代30代の時には感じなかった体調の変化、心の変化も最近あります。
長く歌い続けるためにも、心の安らぎのためにも、睡眠の質を高めていくことが今後の自分のテーマなのかも知れません。
5年ぶりの金沢ライブでは、デビュー当時キャンペーンでお世話になった社長さんご夫妻がいらして下さいました。
現在闘病中でお身体が大変なはずなのに、それでも無理をして会いに来て下さった。
それだけで目頭が熱くなりました。
そしてステージ後半『生きてみましょう』を歌っていると、客席にハンカチで涙を拭う姿も見受けられて。
2ndシングル『函館哀愁』の時からずっと応援して下さっていた小松市の方が少し前にお亡くなりになり、その方のご家族の皆さんがライブにお越し下さっていたのです。
亡くなったファンの方は生前、別のファンの方にこんなことをおっしゃっていたそうです。
「〇〇ちゃんは宏くんのどんなところが好き?」
質問に対し『歌声です。』と答えると、
「良かった。宏くんの歌声が好きだったらずーっと宏くんのファンでいてくれるね。」と。
ある時、一緒に竹島宏を応援して下さっていた方が他の歌手の応援をされるようになったことを知り、自分の事のように悲しみ、心配して下さっていたそうです。
ファンでいて下さった方が他の歌手の方を応援されるようになってしまったのは、その歌手の方のような魅力が竹島宏になかったから・・・。僕の力不足です。
それでも、どんなときでも、どこにいらしても、小松市のファンの方は竹島宏の歌をずっと愛し続けて下さいました。
その事を知って以来、僕はただただ歌に没入するだけの人間になりました。
そして、棟方志功の版画のように、全身が歌になるまで歌い、竹島宏の歌を聴きたいとおっしゃって下さるお客様たちのために、愚直に歌を届け続けようと思いました。
いろんなことがある世界。
いろんなことを言われる世界。
正直、どうしてこんな目に合わなきゃいけないんだろうって思うこともあります。僕みたいな性質の人間にはつくづく向かない世界だなと思うことも時々あります。
でも、「負けないでね」って言葉を残してテイチクを去って行かれた皆さんの想いを無駄にしないためにも、今は踏ん張らなきゃなって思いますし、こんな自分だからこそ歌える歌があるとも信じています。
そして何よりも、歌が好きだから。
好きだから頑張ることができます。
『好き』って大事なことですね。
そういえば大阪で「宏くんひとすじだから。」っておっしゃって下さった方がいらっしゃいました。いろんな想いを込めて伝えて下さった言葉だったのだと思います。
今日の午後は、事務所で皆さんからいただいていたお手紙を拝読し、力強いパワーをたくさんいただきました。
こうして僕は皆さんの言葉に支えていただきながら、明日からも元気に頑張ることができます。
皆さん、
いつも支えて下さり本当にありがとうございます。
これからも歌に感謝を込めて、皆さんのために届けさせて下さいね。
代々木上原の空の下より。